噛み合わせから起こる身体への思わぬ弊害
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あまり知られていないお話しですが、頭痛や肩こりで悩まれたり、なかなか治らないという方多いのではないでしょうか。実は、噛み合わせが悪いことにより、身体に異常が出る場合があるのです。
当院では、歯科治療で最も大切なことは「噛み合わせ」だと思っています。みなさんは、歯科矯正の”見た目の綺麗さや噛み合わせ”をイメージされると思いますが、当院では”見た目の良い歯並び”ではなく、患者さんの口腔内でベストな噛み合わせは何か?を考え治療しています。
虫歯治療・審美治療であっても、インプラント、顎関節症の治療であっても、原点は”噛み合わせ”だと思います。その重要性についてお話しします。
噛み合わせから起こる身体の不調
1. 消化器官に負担をかけてしまう
噛み合わせが悪いと、まず食事の時にしっかり噛めません。食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまうと、胃や腸に負担をかけてしまうのです。噛めないと、食事も自然と柔らかくなってしまい、噛む力が弱くなって顎(あご)の力も衰えてきます。
2. 左右の顔の筋肉の大きさが変わり顔がゆがみやすい
歯周病などで歯が抜けてしまったり、金属が取れたまま放置した状態にしていると、左右でしっかり噛めていたのに、急に噛めなくなるので左右の顔の筋肉の大きさが変わったり、顏が歪んでしまったり、姿勢が悪くなります。すると、噛める歯だけに直接強い力がかかるので、歯周病のリスクが高くなります。そして、進行しやすくなってしまいます。
3. 噛む筋肉は頭・首の横に繋がっているため頭痛や肩こりが起こりやすい。
一番怖いのが、噛み合わせが原因で起こる頭痛・肩こり…患者さんによっては、耳鳴りを起こす方もいらっしゃいます。
まず、頭痛は…悪い噛み合わせにより、顎(あご)の周りの筋肉が異常に緊張し、いずれはその筋肉が硬くなり血行が悪くなり、頭痛症状を起こすのです。
次に、肩こりですが…頭痛と同じ理論です。顎(あご)から肩・首にかけて筋肉の過剰な緊張により、首の筋肉に血行障害を起こし肩こりや、首の痛みになるのです。
最後に耳鳴りですが…噛み合わせが悪い人の多くは、顎が少しずれている場合があります。耳の管が下顎の一部を圧迫するので、耳鳴りが起こります。
良い噛み合わせとは
良い噛み合わせとは、左右上下の歯が均等に噛んで、噛む筋肉や顎の関節に負担のかからない噛み合わせです。ですから、噛み合わせがもたらす影響は決して軽く見てはいけません。歯の機能というものは、飲み込む・かみ砕くなどがあります。そこで、噛み合わせが悪ければ、これらのすべてが正常に機能しないのです。
治療方法としては…
歯が抜けてしまった人や虫歯の放置などで噛めない人の場合は、まず虫歯の治療をしたり、抜けてしまった所に入れ歯やインプラント、ブリッジなどの治療で、噛める咬合にします。
また、歯ぎしりなどで歯がすり減りがある場合、ナイトガードで保護します。すり減りが激しい方は、減ってしまった分、仮歯で噛み合わせを戻す必要があります。噛み合わせが安定するまで調整し咬合バランスを戻します。これらの例は、あくまでも一部の治療法です。
他にも様々な方法がありますので、気になる方は、当院にご相談ください。
最後に、噛み合わせを改善させる治療は、治療期間がかなりかかります。大がかりな治療になる前に、日頃から定期健診などメンテナンスが重要になります。
もし、虫歯を放置している方は、受診をおすすめします。また、治療途中で中断されている方は、治療の再開をおすすめします。
投稿日:2015年12月9日 カテゴリー:未分類